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年次有給休暇と退職者の請求権(2009/9/7)
人事学望見
2009年9月7日
年次有給休暇と退職者の請求権
年休は、労働者が時季を指定することによって、自動的に効力を持ち、使用者は、許可、承認、使用内容などに介入できない。わずかに事業の正常な運営を来す恐れがある場合にのみ「時期変更権」が認められているものの、単に仕事が忙しいから、といった理由では行使できない。年休で使用者が悩むのは、自己都合退職を前にして残余の年休すべてを請求された場合である。6年6カ月から毎年2日の年休が発生し、完全週給2日制の定着、夏休み、年末年始休暇など長期休暇も普及しているため、年休請求を遠慮するムキは最後にまとめてとってしまうわけである。専門家によると、時季変更権行使は、退職予定日以降は発動できないため、結局、労働者のいいなりとなる。辞めていく者に大量の年休を付与することに多くの使用者は抵抗感を持っているが、退職予定者が年休すべてを請求した場合でも権利の濫用とまではいえない、というのが学説でもある。