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アイエス社労士事務所
伊藤 悟 先生
-Satoru Ito-
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自然と社労士になったのです 平成8年に開業してから間もなく27年となります。私の両親は理容師として理容店を経営しておりますが、家業を継ぐわけでもなく、もともと社労士のことは知らず、社労士になろうとする意識もありませんでした。 社労士のことを知ったのは、大学1年生の春でした。高校生の時は、将来は歴史に関する職業に就きたいという希望を強く持っておりました。そのために歴史のことを深く勉強したかったものですから、歴史関係が学べる大学を受験しました。しかし、希望校が全部ダメでした。結果として想定外の法律を学ぶことになりました。今でもなぜ、法学科の大学を受験することにしたのか、自分ではまったく覚えていません。おそらく何らかの力が自然とそうさせたのだと思います。法律なんて興味はありませんでしたが、ご縁があった大学ですし、親にお金を出してもらうので、真面目に大学に通う意思は持っていました。 そして、入学して1年生の春に、労働法・社会保障法の先生の講義の中で、「社会保険労務士という資格の人がいて、これこれこういうことを専門的に行っている」という話がありました。そこで初めて社労士のことを知ったわけです。大学3年生の時、当時は7月の終わりに社労士試験があり受験しました。希望校はダメだったのに、社労士試験は偶然合格しました。これが現在の職業なのです。「人生って不思議!」と思っております。
事務所のあり方 弊事務所は現在、トラブル処理の案件が多数を占めております。未払い残業代請求事件、ハラスメント事件、刑事事件(職場内での窃盗事件、器物損壊事件、ストーカー事件、私生活での住居侵入事件、公然わいせつ事件など)、不当解雇無効訴えなど、年々こうした事案への対応が増えてきております。地方裁判所へ補佐人として出廷したりすることもあります。取引先は中小企業でも比較的従業員数が多い事業所が多いものですから、いろいろな案件が入ってきます。 例えば、未払い残業代請求事件では、タイムカードの記録を請求側から出してくることがあります。これに「どう対応するか」などを事業主とともに協議します。①就業規則、②雇用契約書、③残業承認申請書等が整えられていれば、大ごとにはなりません。ずさんな労務管理をしていると、立証ができず、相手方の言い分を飲むことになります。 また、「能力不足の従業員を解雇したい」と事業主から相談を受けることがあります。しかし私は、基本的に解雇には反対派で、まずは①改善指導書を本人に示して、②トレーナーをつけて、③指摘された本人にも④改善報告書を出してもらうような指導を行ってもらっています。 特定社労士として、あっせん事件にも単独で代理人として臨むこともあります。大学時代には、民法ゼミに属していましたし、刑法や刑事訴訟法などの講義も受けていましたので、今になって役立っています。人生無駄なことはないと感じます。 また、社内研修をご依頼頂くケースも増えております。新入社員研修や管理職研修等です。若手は早期退職者が増えている傾向にありますので、これを抑制する教育の機会が求められます。また管理職には、ハラスメント防止の研修やコミュニケーション技法研修を行っています。職場が円滑・円満であるためには、こうした研修を取り入れていく時代になったのだと感じています。
これからの社労士に求められる像 予防法務的労務管理が求められます。たとえば、労働基準監督署や高齢・障害・求職者支援機構などの調査が入ることがあります。こうした機関から是正勧告や改善指導を受けることのないよう、未然に我々社労士が先回りして、労務診断や労務監査を行う事が重要です。また、ユニオンとの交渉を行う事もありますが、誠実に対応することが大切です。
感謝の思い 自然と社労士になったわけですが、働く人々の価値観、経営者の考え方、年金受給者の思い、若い従業員の意識、高年齢者の真面目さ等々、実に多くの事柄を学ばせて頂いております。社労士業務は飽きません。次から次へと新しいドラマが展開されていきます。今思えば、多くのことを学ばせて頂けるこの天職に不思議な力で就かせてもらったご縁に深く感謝しております。 |
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