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埼玉南社会保険労務士法人
寺田 美津司 先生 -Terada Mitsuji-
当所の運営方針について当所の求人にご応募いただいた方の話です。「いくつか選考が進んでおりますが、純粋な社労士事務所は御社だけです。他はIT企業やベンチャー企業での社労士募集です。」この言葉は何を意味しているのでしょう? 当所も1号業務を中心とした社労士事務所であることに間違いはありません。しかし前述の言葉から見えてくるのは、顧問先を訪問して1枚の書類を書いたり、行政に出向いて書類を提出したり、タイムカードを集計して給与計算をする等の従来の社労士事務所の形態ではなく、IT企業がシステムを多様化して我々の1号業務を効率化し、我々の報酬より安価な顧問料(システム利用料?)で安定収益を得ようとするビジネスモデルではないでしょうか?それは、代表者に社労士を雇えば不可能なことではありません。 状況は1号業務だけにとどまりません。相談指導の業務も長年の経験値ではなく、AIを駆使して最適な判例や回答を導きだすという技術も進んでいると耳にします。これから、マイナンバーが普及すれば、我々の手続き業務もいくつか無くなっていくのでしょう。 そのような流れのなかで、我々は顧問先を増やすために何をしたらよいのでしょうか?もちろん顧問先と接する時間が最も大切なことは言うまでもありません。その時間を確保するためにも、効率化できるところは効率化していかなければならないと思います。また、提供するサービスを担当者に依存しないようにする仕組みも大切です。そのような考えの元、当所が進めている取り組みを3点、ご紹介します。1.効率化申請は、ほぼ100%電子化しました。ここ6ヶ月で実現できたことです。それにより、ドットプリンターで離職票を印刷するようなことはなくなりました。クライアントとの連絡はメールからクラウドのビジネスチャットのシステムに切り替えました。100社以上のクライアントにご利用いただいていますが、これもわずか2ヶ月で実現できました。過去の相談の履歴の管理や書類の受け渡し、社労士のチェックなどを考えると、相当な効率化を図ることができ、お客様にもご好評いただいています。メールに関してはメール共有のシステムを利用し、属人化を避けています。PCはダブルモニター化により明らかに作業効率が向上しました。最近では、オペレーターセンター等で見かけるヘッドホンとマイクがセットになったヘッドセットを導入してみました。電話をしながら両手を使える効率化は言うまでもありませんが、狭い事務所でも周りの声が気にならず、静かに電話することができます。2.組織化・提携化ストレスチェック制度、マイナンバー制度、プライバシーマーク…、社労士に求められる業務の範囲は広がっています。逆に社労士1人で対応出来る範囲は、比して狭くなっていると思います。そのような中では「事務所自体を組織化する」、「法人化する」、あるいは「良き提携先と組んでサービスを提供する」といった取り組みが、今後ますます大切になってくるのではないでしょうか。3.ブランド化効率化や組織化をするだけではなく、当所を選んでいただく確固たるものが必要であると考えています。そこで、講演や執筆活動、チャンスがあればメディア出演なども欠かしません。さらに、それらの情報をリアルタイムでHPにアップしています。当所では、HPからの集客が確実に増えていますが、それは価格競争で安いところを選んでいただいたものではありません。当所の得意分野や、信用、取り組みを選んでいただいたのだと思っています。 「どこでもドア」が発明されない限り、配送の仕事はなくならないと思っていました。しかし、ドローンが商品を運ぶ時代も、そう遠くはないでしょう。時代の変化はすさまじいものがあります。これからは、我々自体が一歩先を見据えて柔軟に変化していくことが、顧問先を増やす秘訣だと考えています。そのためには所長自ら変化していくこと、それが一番大切だと思っています。 |